第28章 最終決戦(後編)
ゴォオオッ……!
火が横切る音がした。
俺は周りにブロックを一気に数個置いてドラゴンからの炎を防ぎ、タイミングを見計らってピグリンと一緒に走り出す。
「俺のこと、置いてってもいいのに」
とピグリンに言われたが、それじゃあファントムの巣から助けた意味がないでしょと言う代わりに、肩に手を置いて言葉を言い残した。
「ドラゴン倒してくる」
それから俺は走り出した。
ブルートドラゴンはなりふり構わず暴れていて、天井からゴロゴロとネザーラックが崩れ落ちてきていた。
俺はその隙間を縫うように走って行ってまずはバケツにマグマを掬った。今度はうっかり零すことのないようにしっかりと取っ手を握って、空へと飛び立つ。
「何度立ち向かってきても同じだ!」
ドラゴンは羽ばたきながら首を大きく振った。次には口から火を吹き出して俺はすぐに身を翻す。空中戦になると、火吹きの予備動作が少ないみたいだ。
だが、先程マグマバケツをひっくり返したことで分かったこともあった。エンドラは全ての状態異常が効かないが、このブルートドラゴンはそうではなさそうだ、と。
そう。ブルートドラゴンはマグマの攻撃が効くのだ。
そうとなれば話は早い。