第27章 最終決戦(中編)
「王、次はどうするよ?!」
グットタイミングでサングラスのピグリンが飛びながら近付いてきた。ドラゴンの頭は間もなく振り下ろされるだろう。俺は一言叫んだ。
「今だっ!」
俺は花火に火を点けて勢いよく滑空した。サングラスピグリンに意味が通じたか分からないが、がら空きの懐に攻撃を仕掛けるなら今しかないと思った。
真後ろで強い熱気を感じた。と同時に俺は剣で斬りかかったが、勢いが余ってそのままドラゴンの体に頭からぶつかり、左手に持っていたバケツからマグマが溢れた。
「まずいっ」
と言うか早いか、俺は咄嗟に花火に火を点けて上空へ飛び立った。だが、後ろからサングラスピグリンがついて来ていたのは計算していなかった。俺が零したマグマに、サングラスピグリンが真っ逆さまに落ちてしまったのだ。
「ちょっと……!」
俺は急いで旋回したが、怒り狂ったドラゴンが尻尾を振り回してきて迂闊に近付けない。サングラスピグリンは自分でマグマから這い上がって来たが、身体中が炎にまみれている。俺は邪魔なドラゴンの尻尾に何度も斬りかかり、ドラゴンがようやく足元がマグマの池になっていることに気が付いて飛び立った隙を狙って、サングラスピグリンへ近付いた。