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俺、ピグリン王になったみたいです

第13章 新たな敵


「……分かった」
 俺はゆっくりと剣を下ろした。すると途端にケロリと顔色を変えてピグリンブルートは立ち上がり、ありがとうございますと気安く肩に触れた。
「これからはなんでもやりますぜ、兄貴!」
「兄貴って……」
 また面倒なことが増えた。自分で立ち上がる力があるなら、もう一回小突いた方がよかっただろうか。
 しかし、ここでピグリンブルートが仲間になるのは心強い。何よりこのピグリンブルートは騎士長みたいだし、なんでもやってくれるというのなら、その権力を大いに振るって欲しいのだが……。
「騎士長、応援を呼んできました!」
「あっ」
 応援を呼びに行っていたピグリンブルートが戻ってきて声を上げる。騎士長のピグリンブルートはそうだったと口をあんぐり開けた。
「おい、待て待て、引き返せ!」
 俺の横にいたピグリンブルートはそう言って部下へと近付く。部下は困惑している様子だが、時はすでに遅かったようだ。
「排除スル!」
 部下の後ろにいただろう他のピグリンブルートが数体どっと流れてきた。俺は瞬間的にマグマを散りばめて距離を詰められないように後ずさるが、部屋の角に追い詰められるのも時間の問題だ。
「ちょっと、攻撃しないように言ってよ……!」
「それは無理だ! そいつらは戦闘団ブルートだ!」
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