第13章 エンドロール
そのまま目を合わせ手が頬に添えられる。
ぎゅっと目を瞑ったが、なんの感触もしてこない為目を開けると近い距離で目が合う。
『い、意地悪するなんて酷いじゃないですか!』
恥ずかしさを隠そうと冗談交じりに言うと
赤「いや、ここでしてしまうと本番の新鮮さが無くなる気がしたのでな。」
ククッと喉を鳴らしながら悪戯に笑う。
『っ~~~~////そんな恥ずかしい事さらっと言わないでください!///』
赤「思ったことを言っただけだが?」
キョトンとした顔が少しだけ面白くて笑ってしまった。
赤井さんも不思議そうに笑っていた。
チャペルを満喫し移動しようと歩く。
(そういえば屋上に行った時“宿泊者なら利用出来る”って言ったって事は…………。)
赤井さんに付いて歩いた。
赤「このホテルの部屋も予約してある………、まあ気付いていると思うが。」
『はい………、ありがとうございます…!』
部屋の前に着き赤井さんがドアを開けてくれた。
『うわぁっ………!』
子供の様に早足で部屋の中に入る。
『凄く広いですね!自分の家には無かった部屋も、いっぱい………。』
全部の部屋を開け中を見てツアーを、するように巡った。
最後に窓の景色を見る。
屋上よりかは光が少ないが、それでも綺麗に変わりはない。
『また、この景色見られるの嬉しいです!』
窓にへばりつく様に見入ってしまう。
赤「 紫乃」
パッと振り返ると赤井さんが片膝をついていた。
『へ………?』