第9章 再会
沖「先程のリーダーと名乗っていた方じゃないですか。逃走したかと思ったら、ここに居たんですね。
こんな所で何しているんですか?……誘拐ですか??」
要「誘拐なんて人聞きの悪い……、一緒に帰るだけだよ。」
沖「その割に嫌がってる様に見えましたが……。」
『沖矢さん………。』
要「………… 紫乃の嫌がる事は、したくないからなあ。」
そうポツリと言い頭を搔く。
要「今回は見逃してあげるよ。」
沖「ずっと見逃しておいて欲しいですね。」
要「いつか迎えに行くよ、次は嫌がらないと思うし……ね?」
『え…………??』
そのままパッと手を離し病室を出て行ってしまった。
沖「…………どういう意味ですかね。」
『わ、わかりません…………。』
沖「あの方とは、どういった関係なんですか?」
『………………この世界に来た原因の人です。』
沖「ホゥ……、あの方を調べれば 紫乃の事も分かりますか?」
『……あの人の情報は何も出てこないと思います。』
沖「………家に帰ってから詳しく、お伺いしますね。」
『はい……。』
―――――――――――――――
病院から退院し家に着くと沖矢さんが座って待っていた。
沖「おかえりなさい、お待ちしてましたよ。」
『ただいまです………。』
沖「病院での話、詳しく聞かせてもらっても良いですか?」
『はい…………、沖矢さん着替えないんですか??』
沖「話に、よってはポーカーフェイスが崩れそうなので」
ふふっと微笑み、そう言った。