第6章 デート
赤「途中でイルカが出てきて一緒に芸をしていたぞ。」
『え………』
そんな珍しい事に気付かない程考え込んでいたのか……、と恥ずかしくなった。
そんな私の反応を見てか、赤井さんはハハハッと笑った。
赤「今度行く時は2人共が集中して見られたら良いな。」
頭を撫でながら楽しそうに、そう言った。
次も行ってくれるのか………、と嬉しくなった。
(ん………?
2人共って事は赤井さんも??)
…………………………………
残りの水槽を見て晩ご飯は外食にして帰宅した。
『ごちそうさまです!今日は本当にありがとうございました!!楽しかったです!』
赤「そうか。なら良かった。」
おやすみなさい、と寝室に入ろうとした時手を掴まれた。
赤「途中からあまり集中出来ていないように感じたが何かあったのか?」
『な、なななな何も無いですよ!?明日は早いのでもう寝ます!』
とは言っても昼からのバイトだが。
赤「明日は昼からだろう?何故、隠す??」
(うっ…………、ばれてた………)
『か、かかかかかかかかか隠してないですよ!?
そ、それ言うなら赤井さんも集中できてなかったですよね!?!?』
赤「俺は 紫乃の事を考えていた。急に楽しまなくなったのでな。」
この人は私が言えない事をこんなにもすんなり言えてしまうのか………、と少し悔しくなる。
『楽しんでましたよ!………眠いので寝ますね。手、離してください。』