第2章 練習！

教室に戻り帰りのホームルームが始まる。
運動部の人はジャージのまま受けているので私もしれっとジャージのままだ。
なんならこのまま部活行っちゃおうかな？？
黒尾先輩はバレー部の赤ジャージあるからいいよね。学校指定のジャージは青色だからバレー部の物とは真逆の色だ。先輩の着てるとこ見たいな。青ジャージでもイケメンなんだろうな。3年って体育何やるんだろう。バスケとかかな？バスケしてる先輩もイケメンなんだろうな。何してもイケメンとか新手の暴力かな？
ぼんやり妄想してると山本くんが「部活行くぞ！」と現実に引き戻してきた。いつのまにかホームルームは終わっていて、ちらほら部活に行く人やカラオケ行こーぜなんて言いながら帰宅部の人たちが帰りの準備をしている。
私も課題のノートや脱いだ制服を鞄にしまって部活に向かう事にした。

体育館に着いてまず黒尾先輩を探す。部活中もジャージを借りてもいいか許可を得るためだ。
夜久先輩と海先輩が部室に行くのが見えて引き止める。
「あれ、黒尾先輩一緒じゃないんですか？」
「あークロなら委員会の仕事あるから遅れて来るってよ」
「そうなんですね、すみません夜久先輩。黒尾先輩に部活中もジャージ借りてていいか連絡してもらえませんか？」
「別にいいんじゃない？」
「クロはそんな事気にしないと思うぞ。」
「いや、私が気にしちゃうんでお願いします。」
「変なとこ律儀だな。ってか自分で連絡すりゃあいいじゃん。」
「先輩の連絡先知らないです。そういえばバレー部で知ってるの山本くんだけだ…。」
「じゃあバレー部のグループ招待すれば早いな！」
そう言って夜久先輩が携帯を操作してQR画像を見せてきた。
「ありがとうございます！」
カメラモードで画像を読み込みアプリに移動する。グループに参加してチャットが使えるようになった。
後でメンバーから黒尾先輩探して友達申請しよ。
とりあえずグループチャットの方に挨拶する。

な・黒尾です。よろしくお願いします。
な・間違えました、苗字です。
山・嫁来たww
福・合ってる、カーネル
夜・嫁登場！！
海・いらっしゃい
犬・よろしくお願いします！
灰・いつのまに結婚したんですか！？
柴・おめでとうございます！
ー狐爪研磨が退会しました
ー山本猛虎が狐爪研磨を招待しました

研磨くん…ゲーム中だったのかな…