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マネージャーの推しごと

第2章 練習!



うちのクラスは体育会系男子が多くなかなか強い。外野は私ともう1人運動苦手な女の子と、バリバリバスケ部やってる男の子2人。
内野との連携は男子2人に任せて、私たちは遠くに飛んでいったボールを拾いにいったり、ボールを当てられて外野に来た子にボールを回す簡単なお仕事だ。

4組と5組に勝って5時間目が終わり休憩時間になった。
「山本くんお疲れ様!次3組とだって、研磨くんのいるクラスだね。
ところで写真送ってくれた?」
数学の時間には見られないいきいきとした山本くんがおう!と返事をして汗を拭いている。
「ちゃんと送っておいたぞ!クロさんに!」
「9632…クロサンニ???」
なんで??普通私におくらない?バカなのこのモヒカン。
山本くんの携帯を見せてもらうと顔の筋肉が緩み切った私が先輩のジャージを来てピースしてる。ウワー!もう恥ずかしい。
しかもメッセージには
おつかれっす。
苗字が送れって言ってたんで送ります。今日から黒尾って名乗るそうっス!
といらんことまで書かれている。何してくれてんの。
先輩からは相変わらずだな。と簡素にひと言だけ書いてあって、部活の体力残しとけよー。と山本くん宛に添えられたメッセージが続いていた。山本くんにはいらぬ心配だと思うけど、なんというかこんな時まで主将っぽくて推しの有能さにほくほくする。

6限目の始まりの鐘が鳴り、3組対2組のドッジボールが始まった。
私は相変わらず外野のすみっこの方で汗をかかないよう大人しくしていると、研磨くんも外野で目立たないよう尽力しているようだった。
センターラインギリギリのところへ移動して研磨くんに話しかけてみる。
「研磨くんやっほ!」
頑張ってるみんなに少し申し訳ないので小声で呼んでみると、気付いた研磨くんも少しひっそりと近づいて来てくれた。
「ジャージ、クロに借りられたんだ。」
「あ、気づいた???今日から黒尾です。よろしく」
そういうとなんだか可哀想なものを見る目で研磨くんが見てくる。
「そういえば研磨くんってゲーム好きなんだよね?どんなのやるの?」
「?うーん、最近新しく買ったモンハンってやつ。なかなか倒せないんだよね。」
「あ、それクラスの男子がやってた!」
「あとは、ドラクエとか…マリカーとか…。スマブラ」
「スマブラもってるの!?」
思ったより声が大きくなってしまった。
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