第2章 練習!
「これなんかどうだ?」
そう言って何枚か送ってくれる。
「っハー!!最高!山本くんでかした!最高!!」
そこにはバレー部の集合写真や合宿で撮った写真、研磨くんとのツーショットや2年生の頃の先輩の写真があった。
「うぅ…やばい涙出て来た。山本くんありがとう。神様ありがとう。イケメンすぎる。昔の先輩もステキ…。ズビビ」
「泣くほどにか。」
「おい山本が苗字泣かせてるぞ!!!」
「え!なになにどうしたの!?」
「おい山本何した!」
「は!?違う誤解だ!!」
「山本最低!!」
「どの写真待ち受けにしようかな…」
先輩単体の写真がないのが残念だ。そういえばやたら研磨くんと一緒に写っているものが多い気がする。
「黒尾先輩と研磨くんって仲良しなの?」
「あーなんか幼馴染らしいぞ。つーか誤解といてくれません??」
「え。なにそれ聞いてない。つーか羨ましいな!?」
「出会って4日のやつに言わないだろ普通。つーかシカトですか?コラ。」
「つまり研磨くんを知れば黒尾先輩を知れるということですね。つーかー、あーー、もうネタがない。」
黒尾先輩の写真を眺めながら山本くんと適当にやりとりしているとピンポンパンポンと校内放送を知らせる鐘がなった。
「2年生の皆さんにお知らせです。
5.6限目が急遽合同体育に変更になりました。5限の開始時間になったら第一体育館に集合してください。繰り返し2年生にお知らせします。ーーー。」
「よっしゃ!次の時間体育だってよ!」
クラス中が歓喜の声で響く。次の時間は数学の予定だったが変更になったようだ。そういえば数学の先生は昨日から体調不良でお休みしてたなと思い出す。
クラスの子が現国の先生と物理の先生が急遽出張になったらしいよーと噂していたので合同で体育になったのだろう。
運動音痴な私は正直喜べないけど、いつもより早起きで授業に集中できていなかったし丁度いいかもしれない。
「やべ!ジャージないんだった!」
前言撤回。ぜんぜんちょうどよくない!