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マネージャーの推しごと

第2章 練習!


流石にこれだけしゃ味気ないかなと、冷蔵庫にあったお豆腐で冷奴とお豆腐の味噌汁を作った。
ネギ買えばよかったなぁなんて思いながら冷奴にチューブの生姜を添えてラップをかける。
次は差し入れ作り。先程購入した食パンにバターを塗ってトースターに入れる。鶏肉は皮目から焼いて醤油みりん酒で照り焼きにし、隠し味にからしマヨを塗ったトーストに先程余ったキャベツと照り焼きチキンをはさんで、照り焼きホットサンドの完成。
もうひとつはゆで卵を粗めに潰してマヨネーズと黒胡椒で味を整えて、チーズと一緒にはさむ。こちらはたまごサンド。
ピクニックにつかうバスケットになんかおしゃれな紙をひいてホットサンドをつめる。

人数分作ったからけっこう時間がかかってしまった。
軽くメイクを整えて今さらながら自分がジャージ脱いだままの姿だと気づいた。
急いで制服を来て時間を確認する
「髪巻くのはあきらめよう。」

バスケットとスクールバッグを持って家を出る。
学校まで走るのは無理なのでちょっと早歩きする。はやく先輩に会いたいなぁ、タイミングよくタクシー来ないかなぁ、先輩よろこんでくれるかなぁ
なんて1人で妄想しながら本日2度目の学校へ急いだ。


結局タクシーはひろえなかったが、学校に着いた時体育館はまだ明るかった。
小窓から覗くと夜久先輩の近くで灰羽くんが倒れていて、反対側には黒尾先輩と福永くんと山本くんがサーブを打っていた。
黒尾先輩たちが打ったサーブでレシーブ練習をしていたのだろう。
灰羽くんの魂がぬけている。
そんな灰羽くんを見かねて「おーし、今日はここまで」と黒尾先輩の声がしたのでもう邪魔にはならないだろうと思い体育館に足を踏み入れた。

「お、苗字ちゃん。本当に戻って来たのか。」
黒尾先輩が気づいて手を振ってくれた。
「さすが苗字、ストーカー根性見直したぜ!」
「黒尾先輩のためなら地の果てだろうとストーカーしますよ。」
「いやそもそもストーカーが俺のためじゃないんですよ。」

「めっちゃいい匂いー!先輩本当に差し入れ持って来てくれたんっすか??」
倒れていた灰羽くんがいつの間にか近くにいてバスケットをキラキラした目で見ている。
「そうだった、これみんなに差し入れです。」
灰羽くんに全部奪われそうだったので黒尾先輩にバスケットごと渡した。
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