【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第6章 回帰の術式※
「…この方は誰?」
悟は仁美と合流した、不審なおじさんに顰めた顔をする。
「現地のガイドさん。通訳で一緒に来て貰うんです。」
「…ああ、そう…。」
何だ、2人きりじゃ無いのか。
ガイドが用意した四駆の車に、2人は乗った。
ここから半日はかかる場所に、呪術師は居るらしい。
仁美は悟が同行する事を何も言わなかったが、他の会話も無かった。
ただ、車の外の景色を見ていた。
距離を置こうと考えたのだ。
悟からも仁美に話しかける事は無かった。
しばらく走っていると、仁美の首がガクッと折れた。
「!」
仁美の頭が、悟の左腕に寄りかかってきた。
(…寝てる?)
急に触れてきた仁美にビックリしたものの、それが寝た為の行動と分かって、悟は早くなった鼓動を落ち着かせる様に、胸に手を置いた。
舗装のされていない道路で、ガタッと車が大きく傾いた。
仁美の頭が滑り落ちて、悟の膝に仁美の顔が乗った。
(…起きないなんてウソだろ…。)
悟は変わらず寝ている仁美を見て、口元を手で隠した。
よほど疲れていたのだろう。
そこが悟の膝だと言うことに気が付いていない仁美は、気持ちよさそうに寝ていた。
悟は初めて見る仁美の寝顔に目を細めた。
目を瞑っていても、顔が整っているとハッキリと分かる。
悟は少し開いている唇に目がいった。
距離を置こうと決めたばかりなのに、その唇に無性に触れたくなる。
(…この可愛い口の中に、僕のモノが入ったんだ。)
悟は目を伏せながら、仁美が自分のモノを咥えていた光景を思い出す。