【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第6章 回帰の術式※
悟はそっと寝ている仁美の髪を撫でた。
仁美僕は…。
目が合うと、愛おしいと感じる心を初めて知った。
自分の手が仁美に触れると、幸せなのに胸が痛くなる事を初めて知った。
僕の名前を呼ぶその唇は、触れるともっと甘い声が出る。
体を重ねると言う行為が、ただの性欲を満たす行為では無くて、心を繋げる行為と言う事を初めて知った。
眠る時に、仁美が居なければ、今までどうやって眠りについていたかも分からないほど、落ち着かない。
だから、君が回帰を繰り返すと伝えた時に、目の前が真っ暗になった。
それは、仁美が僕を愛していないと知ったから。
仁美の目に僕はどう映っているのだろう。
仁美僕は。
ただ君に愛されたかった。
ー
ーー
ーーー
ーーーー
「…………何か、変な夢見た様な…。」
そのままソファで寝てしまった様だ。
目が覚めると、体が痛かった。
見た夢のせいか、胸が少し痛かった。
何の夢か分からないのに、痛む胸だけが、ドクンドクンと鼓動がしていた。
ーガタ…。
仁美の部屋から、物音が聞こえ出した。
どうやら彼女も目を覚ました様だ。
これから呪詛師に会いに行くのだろう。
賭けてもいい、仁美は絶対に悟に声を掛けずに勝手に外出するだろう。
それが分かっていたから、悟は目隠しをすると、ドアから出て、仁美の部屋の前で待った。
しばらくしてから、仁美が部屋から出てきた。
ソコに居る悟をチラッと見たが、嫌な顔もしてなく、すぐに目を逸らすと、そのまま歩き出した。
悟が着いてくる事は、もう諦めた様だ。