【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第6章 回帰の術式※
仁美は毎日眠りに付くときに、必ず眉間に皺を寄せている。
眠りに付く直前まで、本当に幸せそうに笑っているのに。
日々を過ごす事を、仁美は毎日辛そうにその時間を過ごす様だ。
ーこんなに愛しているのに。
悟は仁美眉間に親指を添えると、そっと撫でた。
何をそんなに不安になっている?
彼女は悟の気持ちに常に不安を抱えている。
愛していると、こんなにも伝えているのに、何処かで訪れる回帰を恐れている。
それは何度も回帰したと言う経験からなのは分かっている。
そして、そうさせたのは自分だと言う事も。
悟は目をぎゅっと顰めて仁美を見た。
仁美は分かっていない。
悟がこんなにも仁美を愛した事が、どれ程のモノなのか。
過去の自分なんて知らない。
でも今の仁美への気持ちはハッキリと分かる。
初めて会ったあの時から、一瞬たりとも目を背けられ無かった。
気が付いたら、必死に仁美を口説いていた。
困惑する仁美の顔の中に、悟への気持ちが見え隠れする。
その気持ちが見える度に、彼女の気持ちを大きくしたくて、外聞も気にせずに、彼女に何度跪いただろう。
最初は外見が好みだったのかもしれない。
同じように、自分への好意を見せる仁美に、思春期の子供の様に胸が高鳴った。
ちょっとでも仁美が顔を晒せば、すぐにその頬に触れて、自分の方に向ける。
唇が触れた瞬間に、本能が教えてくれた。
目の前の女は、自分のモノだと。
まるで魂が繋がっている様な感覚。
仁美が何を望み、どの様に触れればあの笑顔を見せてくれるのか。
何も考えないでも、どうすればいいか、体が覚えている。