第6章 回帰の術式※

「…また、変な事考えてない？…」　　

これ以上、真実の相手が増えるのではないかと、傑は不穏な顔をする。

そんな傑に、仁美はご機嫌でキスをする。

「まだ内緒。」

傑の着物を脱がしながらそう言う仁美に、なんだか誤魔化された気分になる。

「傑、集中して。」

そう言って、仁美は傑のモノを撫でながら、傑に情事の催促をする。

間違い無く、悟のご機嫌を取るために仁美が覚えた手管だろう。

仁美は軽く勃ちあがっている傑のモノを出すと、ソレを口の中に含んだ。

軽く先端を口に含んで、裏筋と先端を舌で絡める様に舐め上げる。

すぐに、ピクッと反応して、固くなる自分のモノに、傑は目を細める。

固くなったのを確認して、口から出すもと、根本から裏筋まで舌全体を使って舐め上げる。

その時に、チラッと傑を確認する様に目配せをする仁美に、ゾクっと背中に電気が走った。

ゾクゾクと気持ちの良い疼きが、全身を包むと、傑は仁美の頭を掴んだ。

目の前の仁美は、本当に自分が純潔を奪った相手なのだろうか。

傑は仁美の体を離して、彼女を布団に組み敷いた。

「……本当に…君は…。」

呆れた様に苦笑いをする傑に、仁美は微笑みながらキスをする。

舌を絡めながら、仁美の体を触る傑の手に、仁美はその心地よさに、ゆっくり目を閉じる。

ああ、本当に今世は楽しい事ばかりだ。

仁美は唇から離れて、仁美の体に向かう傑の頭をギュッと握って、気持ちの昂りを、この情事に全てぶつける。