【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第5章 新たな出会い※
「私はこの回帰を20回繰り返してます。」
七海は仁美の言葉に目を細めた。
信じるか信じないか分からないが、多分七海の疑問はこれでほとんど解決するはずだ。
「…乙骨憂太の情報も、折本里香の情報も回帰前に見た情報です。」
確かに極秘情報の乙骨の名前を出し、折本里香の特性をよく理解しての行動だった。
疑うには、辻褄が合い、納得出来る。
そして今見ている術式に、七海は心当たりがあった。
ソレよりまず、仁美に聞きたい事があった。
「…貴方は毎回こんな事をしているんですか?」
一体自分は何人目の真実の愛なのだろう。
思わず眉間に皺が寄った。
「ちっ違います!」
仁美は慌ててガバッと起き上がった。
「20年間、ずっと1人の人しか愛していません!」
仁美が怒ったように七海を見下ろして、彼もまた少しの怒りを持った。
回帰を20回も繰り返す程、愛した男は誰なのか。
そして20回も回帰を繰り返させたその馬鹿な男は誰なのか。
問い詰めたい事が増えた。
「…とにかく…流石に20回も死んだので、いい加減その人以外の真実の愛を探す事にしたんです。」
そう言った仁美の顔は、納得していると言うよりも、やはり無理矢理諦めたという顔だ。
七海は仁美の術式の模様を掴んだ。
「…海外で、生得術式を使って、回帰を起こす呪術師が居ます。」
昔、村を繁栄させていたのは呪術師だった。
日本の呪術師とは解釈が異なったまま、今も海外には呪術師の術式がその様に受け継がれている。
「一度行ってみるといいでしょう。」
七海の言葉に、仁美はびっくりした様に見下ろした。