【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第5章 新たな出会い※
夜景を一望できるホテルの最上階のお店は、デートとしては申し分ないだろう。
仁美はチラッとお酒を飲んでいる七海を見た。
後はどうやって、この男を部屋に連れ込むかだ。
七海を見ていると、彼が顔を上げて、仁美と視線が合った。
(…おっと。)
無駄なやり取りを嫌う七海が、いい加減話をしろと、目で言ってきている様だった。
仁美はフッと笑って、日本酒を少し飲んだ。
「…貴方から、貴方意外の呪力を感じた。」
あの時の、憂太との接触の時の事だろう。
仁美はジッと七海を見た。
それ以外でも、仁美に思う所がある様だが、まずはソコを聞きたい様だ。
「…あの時発動した呪力は、この術式に刻まれたモノです。」
仁美はそう言うと、腕をめくって、術式の模様を七海に見せた。
七海は一瞬目を顰めた。
「…この術式は、一定時間を超えると、私の命を奪います。」
仁美はそう言って、この術式を使った呪詛師とのやり取りを話した。
そして、その呪詛師は悟によって、殺されている事も。
七海の顔が険しくなったのは、呪詛師の死によっての縛りを懸念してだろう。
仁美は一旦目を伏せて、ため息を吐くと、会話を休憩する。
「…料理が来ました、冷めないうちに食べましょう…。」
七海を素敵だと思った事は、嘘では無い。
少ないこの時間にも、せめていい思い出が欲しかった。
この後、どんなに蔑まされても、食べた料理と、この夜景は覚えておきたい。
「…いつ術式が発動するんですか?」
「…後11ヶ月ほどです…。」
七海の顔がどんどん険しくなるので、そろそろ解除方法を伝えた方が良さそうだと、仁美は思った。