【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第5章 新たな出会い※
言える訳が無い、七海と恋愛をする為に、企んでいるなんて。
不審な顔をして、仁美を見る七海に、仁美は愛想笑いしか出来ない。
「…まぁ、一度位は同行しましょうか…。」
七海はため息を吐いて、諦めた様に言った。
「っはい。」
仁美は嬉しそうに、顔を上げて七海を見た。
その仁美の表情に、何かあると、七海は目を細めた。
おかしいのは、仁美だけじゃ無い、悟もだった。
七海に、同行の話を持って来たのは悟だった。
悟は自分が同行したかったのに、断られたと不機嫌そうに話していた。
そして何故か、七海を恨む様な目で見てきていた。
(確実に面倒な事だ。)
七海はなるべく巻き込まれない様に、サッサとこの案件を片付ける事にした。
七海は時間外労働が嫌いなので、殆どの仕事は日中に、迅速に終わらせる。
七海の時間を煩わして、時間外労働になった時には、印象はガクッと下がるだろう。
仁美は呪霊とは別のプレッシャーを感じながら、現場に向かった。
仁美と七海は補佐官の車に乗った。
今日の補佐官は伊知地の様だ。
チラッとバックミラーで2人を見る伊知地に、仁美は悟の影を感じて、ギロっと伊知地を見た。
それでも、自分で邪魔しにこないだけ、前世よりかはやり易い。
(まぁ、今世では、気になる程度だろうし…。)
悟が仁美を好きになっていない。
それだけが、今世での救いだ。
着いた現場は、何処かの学校の様だ。
「特級過呪怨霊を確認しました。
被害者は3名、現在過呪怨霊は取り憑つかれている少年は、被害者と共に、教室に篭っています。」
まだ昼過ぎくらいだと言うのに、空は不気味に、その学校の上だけ雲がかかり薄暗い。