【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第5章 新たな出会い※
「何故、私なのですか?貴方を準1級に推薦したのは、冥冥さんだと記憶しています。」
仁美は都内の喫茶店に、七海に呼び出された。
良かった、七海まで話がいったようだ。
「冥冥さんに相談したら、鼻で笑われちゃいます。」
仁美はそう言って、七海を見て笑って言った。
「私でも鼻で笑います。」
少し前まで、やっと準1級が相応しくなった位だ。
それなのに、悟の打診や、本人からの打診が上がっている。
七海はコーヒーカップを置きながら、伏せた目で仁美を見た。
彼女は自分から、ガツガツと仕事をするタイプでは無かった。
だけれども、与えられた仕事は、最小限の被害で、丁寧な仕事をする。
仁美のそんな所が、七海は気に入っていた。
七海が困惑しているのが、仁美にも伝わってくる。
それはそうだ。
確かに、呪力は準1級相当だろう。
しかし、回帰を20年繰り返し、その度に仕事を受けていた仁美は、呪術師歴は目の前の七海より長い。
呪力こそは、練り続ける事が出来なく、振り出しに戻るが、経験値は確実に積んでいた。
それを悟が見ているのだから、彼からの推薦は、最初の回帰以外は、全てが公私混同でも無いのだろう。
「…七海さんが見極めて下さい。
七海さんが無理だと言うなら諦めます。」
「…もう一度言いますが、何故、私なのですか?」
七海からしたら、当たり前の質問だろう。
たまに仕事で顔を合わせる位で、ロクな会話はしていない。
特段彼女が、自分を慕っているわけでも無かった。
どちらかと言うと、冥冥がやはりその対象だったはずだ。
「……七海さんは公平な方なので。」
目を伏せてそう言う仁美の言葉に、説得力は無い。