【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第3章 五条悟とは※
「…何ですか?五条さん。」
仁美は悟を見上げると、すぐに分かる愛想笑いを浮かべる。
「……恋人探しの相手が、七海なの?」
仁美は悟の質問に意外そうな顔をする。
何でこの人はそんな事を気にしているのだろう。
相変わらず、仁美を見る表情は、前世と違って恋慕が感じられない。
「………………。」
仁美は悟の顔を見て、考えて黙り込んだ。
そんな悟は仁美に差し出したい手を堪えて、自分の手をポケットに入れた。
その悟の行動を見て、仁美はくだらない事を考えるのは止めようと思った。
「そうですね…彼は素敵な人なので、上手くいけば嬉しいです。」
そう言ってにっこりと笑って言った仁美に、目隠しの中の悟の目が歪んだ様だ。
(…あまり刺激しちゃいけない。)
仁美はそう思って、悟から目を逸らした。
「…僕より七海がいいって変わってるね。」
(僕より?)
仁美は悟の言葉に、こめかみがピクッと動いた。
何故比較の相手が悟なのだろう。
まぁ、悟がそう言うなら、しっかりと悟と比較してあげよう。
「…私は元々、五条先輩派より夏油先輩派でしたし…何より私、お酒を一緒に嗜む男性が好みなんです。」
七海がお酒を好きだと言う事は、前に仕事をした時に聞いた事があった。
しっかりとした大人のイメージが仁美の中の七海のイメージだ。
彼に好意を抱いたとしても、何も不思議では無い。
悟は仁美を見下ろしながら、まだまだ言いたい事がありそうだ。
仁美は小さくため息を吐くと、スッと悟に近付いた。