【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第3章 五条悟とは※
仁美と悟は常に、その瞬間だけを見ていただけなのかもしれない。
こうして傑と過ごす様な時間を、悟と共有出来なかったのかもしれない。
傑を愛したいと、本気で願った。
だけど分かっていた。
そんな事を願う事が、真実の愛では無い事を。
見た瞬間に、その相手が悟だと分かったあの衝撃は、虚構の瞬間だったのに、それ以上の衝動は傑には感じられない。
それがとても悲しくて、仁美は傑の体をぎゅっと抱きしめた。
お願いだから、自分の心情を読まないで欲しい。
今はその傑の気持ちに縋る事が、この回帰を過ごす支えになっているのだ。
自分の為に、傑を利用している自分に心底ガッカリする。
なのにそれすら分かっていて、それでも受け入れてくれる傑の腕を離せそうに無い。
どうして傑は、こんなにも仁美を受け入れるのだろうか。
回帰の縛りに囚われていなかったら、いつか気付いたのかもしれない。
傑のその想いもまた、真実の愛であった事に。