【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第3章 五条悟とは※
傑が仁美の髪を撫でるのを感じて、仁美も傑の髪を掴んだ。
舌が心地よく絡まり、仁美は自分から傑にキスを繰り返す。
「……もう残穢を残さないで…。」
唇を少し離して、仁美は傑に言った。
思ったより、傑の残穢に過敏に反応してきた。
これ以上傑の残穢を纏っていたら、悟が近づく為の大義名分を与える様なモノだ。
「大丈夫、少しの残穢も残さないよ。」
傑が笑顔でそう言うので、仁美もまた笑顔で傑のキスを受けた。
スルッと傑が仁美の上着を脱がした。
「……ここで?」
首筋にキスをしてくる傑に、仁美は聞いた。
どうやら場所を変えたら受け入れてくれる様だ。
傑は笑って仁美を抱き抱えた。
そのまま寝室に向かって、仁美は傑の首にぎゅっと抱きついていた。
20年の回帰で1番辛いのは、死では無かった。
回帰を繰り返す度に、仁美の記憶だけが積み重なり、毎回1年前の記憶に他の人間は戻っている。
悟といても、持っている記憶が、今世のモノなのか、過去のモノなのかすら曖昧で、何度も初めての再会を喜ぶ悟に、いつも胸がぎゅっと痛んだ。
大切にしている思い出を、悟はいつも忘れている。
毎回毎回その思い出が積み重なり、もう何が新しい気持ちなのかも分からなくなっていた。
仁美は自分の中に入っている傑を抱き締める。
この腕の温もりも、傑の吐息も全てが愛おしかった。
初めての思い出を、2人で作るという当たり前の事が、こんなに幸せを感じるモノだと思わなかった。
「…傑、もっと動いて…。」