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【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第19章 最終章






全ては仁美が望んだ事だったからだ。





その後残された悟が、魂が抜けた自分の体を抱きながら、どんな気持ちで過ごしたのか……。

全く考えもしないで。

自分の欲望の為だけに悟を呪おうとして、悟は仁美の為に呪いの呪力を注いだのだ。

悟が自分で呪うなら、そんな中途半端な状態を望むはずが無いと、何度も頭に過っていたのに……。

彼が自分を呪ったと疑わず彼を責め続けた。


魂の縛りがどれほど強力で悟を苦しめていたのかも知っているのに。

その姿を見て、悦びさえ感じた。










ああ……呪いは全て私だった………。

















悟はただ仁美を愛しただけだった。

魂を縛られた自分が残された後、どの様な苦痛を味わい過ごさなければいけないかも関係ないほど。

仁美の願いを叶えて、仁美の愛に応えただけだった。


















全ての記憶が蘇り現実世界に戻った時、光り輝いていた眩しさは少し衰えた。

それでもまだ発光している自分の手を見ながら、仁美はひたすら悟に謝った。

「…ごめんなさい……ごめんなさい……。」

涙が溢れて手で顔を覆った位では拭い切れなかった。



光り輝く小屋のドアが開かれて、仁美に懐かしい声が聞こえた。









「馬鹿だね……。」




その声の方に顔を向けると、悟の青い眼が仁美を捉えながら微笑んでいた。


「僕から逃げられると思ったんだ。」


呆れた様に笑いながら悟は仁美に手を差し伸べる。


悟がここに居る意味が分かると、仁美はまた涙を流して顔を手で覆った。

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