【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第18章 百鬼夜行
現場は新宿。
冥冥は自身の等身はある大斧を振り回しながら、自身の貰う勘定を数えながら笑みを浮かべる。
フッとその笑みが一瞬消えた。
拭いたくても拭い切れないあの光景。
可愛がっていた後輩が呪詛師に堕ちるその瞬間。
離れていく仁美の背中を見ながら、何も出来ない自分に苛立ちを覚えた。
2度目だ。
2度目なんだ。
仁美を連れて行ったかつての後輩にも憤りを感じる。
何度この感情を味合わせるんだ、あのバカ後輩達は。
「…仁美…見つけたら私が直々にお仕置きだ。」
冥冥はそう言って新宿中にカラスを飛ばす。
誰も仁美には触れさせない。
その姿を見つけて説教をするのは自分の役目だ。
もう2度と後悔しない様にーー。
憂太と傑の戦いがこの勝敗を決める。
そんな事は想像も出来ない京都現場。
京都タワーを中心に帳が下ろされて、ここでも呪霊と呪術師の死闘が繰り広げられている。
ニタニタと気持ち悪く笑う1級呪霊が呪術師を串刺しにしている光景。
これがかつて憧れた先輩が起こしている現状なんだ。
その男は怯える3級呪術師の前に庇う様に立った。
「な…七海さん…。」
繰り広げられている呪術師の惨殺の光景。
七海はネクタイを緩めて、呪布を纏ったナタを手に、若い呪術師の前に立った。
「…ここは私が…。」
ああ…苛々する…残業のこの時間も……。
この惨状を作ったのがかつて慕っていた先輩という事にも。
その呪詛師をまるで疑わずに堕ちた彼女にも。
襲いかかる呪霊達を、七海は言葉通りにナギ倒しにしていく。
ナギの一閃、拳の一撃、全て呪力が込められた一撃で一瞬で呪霊を祓っていく。