【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第18章 百鬼夜行
引っ張る様に2人を置くと、2人の周りに呪印を書く。
「夏油は今高専にいる。絶対多分間違いない!」
「どっちだよ!」
「勘が当たれば最悪、真希と憂太2人死ぬ!」
「「!!」」
「僕もあの偉人を片付けたらすぐに行く!2人を守れ、悪いが死守だ!」
悟から伝えられたのは最低限の情報だった。
それでもそれを理解して2人は向いあったから悟に答えた。
「応!」
「しゃけ!」
頼もしい2人の返事を聞いて、悟は呪印を発動させる。
2人の体が消えて、高専に移動した。
悟はその場に残り、ミゲルを見上げる。
悟が呪詛師達の作戦に気が付いた事に呪詛師に動揺が走る。
予定を繰り上げて、百鬼夜行を開戦させる。
開戦の合図がインカムから全ての呪詛師に伝わった。
そしてミゲルも動き出す。
「アンタノ相手ハ俺ダヨ特級。」
そう意気揚々と体を前に突き出すミゲル。
「ー悪いけど、今忙しいんだ。」
悟の包帯が取られて、そのガラス玉の様な蒼い目を露わにさせる。
現代最強の呪術師が、呪詛師達の前に立ちはだかった。
そしてその男はただの特級では無い。
『五条悟』だ。
その意味をこの後ミゲルは身をもって分かる事になる。
高専高校上空に下されたパンダと棘。
帳が降りている事を確認して悟の懸念が的中した事を確信した。
ー予想通りなら…。
「俺が帳を破る!後は最短で行くぞ!」
「明太子!」
そう言ってパンダは本当に真っ直ぐに建物を壊しながら、呪力が満ちている中心に向かって行った。
そして段々と遠くなる破壊音、かなり遠くで呪力の弾く気配。
壊された帳の隙間から仁美がスッと高専内に足を踏み入れた。
あの呪力の中心に傑が居る。
仁美は傑が居るであろう場所を目を細めて見た。
やっと。
今世での最大の試練が今始まる。