第17章 異榻同夢②※

仁美は傑にゆっくり体を倒されて、布団の上に横になる。

キスをしながら器用に傑が服を脱がしていく。

少しひんやりとした傑の手が、肌に触れて仁美は目を細めて傑を見た。


「……一緒に居ても呪いをかけないでね…。」


もう回帰も死へのカウントダウンも懲り懲りだった。

前にも聞かれた質問は、今でも答えは変わらなかった。

「……自信無いな……。」

傑は悲しそうに笑いながら仁美に言った。

その気持ちは初めてそう言われた時より大きくなっている。

目の前で私を迎えようとしている仁美を見てしまったら、呪いでも何でもいいから生きてて欲しいと思うに決まってる。

「……傑…っ……。」

仁美の可愛い蕾の様な乳首を口に含めば、ずっと聴きたかった仁美の甘い声が聞こえる。


ずっと会いたかった。


計画を変更してでも仁美の側にずっと居たいと思える位。

折本里香を諦めて仁美が生きるというなら、間違いなくその道を選べる。

「…は……仁美……。」

乳首を舐めると震える肩を掴みながら傑は唇を下半身に向けて這わせていく。

今日おかしい位に昂る感情は、仁美の死を受け入れたく無い感情と……。

やっと仁美が自分だけのモノになった悦びの感情だった。

仁美の回帰を解呪する為と、他の男達に抱かれるのを黙って見守っていた。

ちゅっちゅっとお腹から太ももにキスが移動する頃には、唇より舌を這わせている時間の方が長くなっていた。

傑の唇が触れる箇所には必ず赤い痕が残っていく。

もう誰もこの痕を見る男は居ない。