【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第17章 異榻同夢②※
「……何で僕から逃げるの?」
「早く縛りを解呪して…こんなのおかしいよ…。」
「でもこうして仁美を抱いてれば痛みは治る。」
「…あなた死ぬ気?」
「はっ、僕が呪いに殺されるわけないじゃ無いか。」
仁美は掴まれている悟の腕をぎゅっと掴んだ。
「私はあなたに抱かれて過ごす気は無いわよ。」
「じゃあ……
振り解いてみる?」
悟の言葉に仁美は彼の腕に爪を立てた。
「……ゔぅっ……。」
歯を必死で食いしばってシーツを掴んで体を少しでも悟から離そうとする。
必死に伸ばした手も体も何度も悟に引きずり戻される。
仁美は自分の顔を後ろから掴んできた悟の手に噛み付いた。
グッと力を入れて思い切り噛むと、口の中に薄っすら血の味がした。
「……凄いね…本気で離れたいんだ…。」
悟は目を細めると噛み付かれたまま仁美の顔を自分の方に寄せた。
「…まぁ仁美に噛み付かれた所で皮膚が切れる位だけど。」
仁美の顎の力じゃ指の骨すら折れないだろう。
悟は仁美の口の中に親指を入れた。
「噛みたかったら噛んでていいよ。」
耳元で悟の声がして、そのまま悟の舌が仁美の耳をペロッと舐めた。
ビクッと肩が跳ねだけど、口の中にある悟の指は噛むことはしなかった。
無駄な努力と分かったから。
大きく息を吐いて体の力が抜けた仁美を、悟はぎゅっと抱きしめた。
「…そう…大人しくしてたらすぐに離すから…。」
別に仁美に何かをする気は無かった。
仁美を抱いていれば痛みが治るのは本当の事だから。