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【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第17章 異榻同夢②※


しばらくそのままでいると、だんだん悟の呼吸が落ち着いてきて、ぎゅっと握っていた手の力が弱くなってきた。

「……はぁ………はぁ…………。」

悟に何が起こっているのだろう。

仁美は顔を上げて眉間の皺がだいぶ薄くなった彼の顔を見た。

ぎゅっと瞑っていた目がやっと薄っすら空いて、目の前の仁美を確認する。

悟の六眼が痛みで潤んだいた。

スッと仁美から腕が落ちて、仁美はムクッと体を起こした。


「……あなた……何したの?」
 

悟は仁美の言葉に目元に腕を置いて、大きなため息を吐いた。


「……別に……何もしてないからこうなってる…。」


意味の分からない悟の言葉に仁美は顔を歪める。

責め立てて問い詰めたいが今の悟の状態が良くない事が目に見えて分かっていた為、グッと言葉を飲み込んだ。

「…いつからこんな症状になったの?」

「……さぁ……仁美が回帰を解呪してから?」

悟の言葉に仁美はドクンと心臓が鳴った。

回帰を解呪して、魂の縛りに影響が出たのだろうか。

「…………私は……何とも無い……。」

悟の言葉振りだと解呪してからずっと続いている症状の様だ。

悟を見ながらグッと自分の心臓を押さえた。




「……仁美は……僕の呪いを許しているから……。」

仁美を呪い、仁美は呪いを解呪したのに、悟はソレを許していない。



「……あなた……。」

仁美は眉間に皺を寄せてぎゅっとシーツを握った。





本当に呪いとは何処までいっても呪いなんだ。

仁美を呪って仁美が解呪した今。






それを許さない悟に呪いが返ってきている。

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