• テキストサイズ

【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第2章 不思議な女※


「……五条さん…。」

仁美はスッと悟の胸に顔を埋めた。

「お願い、聞いてくれますよね?」

「……何?」

悟の低い声が頭上で聞こえると、仁美の口元は口角を上げて、胸に置いていた手を、スッと悟の首元に持っていく。

首元の服を掴んで、グッと悟に顔を近づけた。

「私を居ない存在だと思って、コレから無視して生活して下さい。」

そう言って悟の顔を覗き込む仁美に笑みは無かった。

その顔に、悟の顔が歪んだ。

「私は五条さんの前に自分から現れません。
だから五条さんもコレから私が何をしても、無視して放っておいて下さい。」

「…何か企らんでんの?」

仁美を警戒する様に、悟は言った。

そんな悟に、仁美は再び笑った。

「…小さな事です。私…恋人を作りたいんです。」

仁美の言葉に、悟はふっと笑った。

「へぇ、じゃあ傑は何なの?」

「恋人候補です。」

仁美はパッと手を離して、悟から離れた。

「誰でもいいなら、僕でも良くない?」

笑って仁美を見下ろしているが、仁美は知っている。

その表情に、恋慕の気持ちは少しも入っていない。

「誰でもいいのではなくて、探してるんです。」

「誰を?」

「…たった1人の運命の相手です。」

とても陳腐な言葉なのに、見上げた仁美の顔は真剣そのものだった。

悟は笑みをやめて、仁美を見た。

「そしてその相手は、五条悟では無いと、ハッキリ分かってるんです。」

仁美の睨む様な顔に、悟は腕を組んで、少し考えた。

「僕、君に何かした?」

こんなにハッキリとした拒否をされるほど、仁美に何かをした覚えも無い。
/ 360ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp