【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第16章 異榻同夢※
「……はぁ…悟くん…やる気ある?」
直哉は体を起こして悟に顔を顰めて聞いた。
仁美は悟の目に金縛りに合った様に寝たまま起き上がれ無い。
「俺は誰かさんと違うて、裸で女寄越す真似はしてへんのやけどなぁ。」
遥とは昔から顔見知りだが、自分が手を付けた事は無い。
それは遥もまた、気の強い女だったからだ。
禪院家でも格式が高い遥の家系だから、虐めもしなかった。
「直哉はん、こら禪院家でも恥どすえ。」
ぎゅっと目を顰めて直哉を睨む様に遥が言った。
始まった。
標準語が出てこない位、遥の素が出てきた。
「………………。」
そんな遥を悟はジッと見ていた。
悟の目線に気が付いて、遥は自分が京都弁になっていた事に気が付いて、手で口元を隠した。
「君…京都弁の方が色っぽくていいね。」
「?!」
悟のその言葉に、その場に居た全員が固まった。
「イヤやわ悟はん……そないな…急に…。」
かぁっと顔を赤くする遥を見る悟の顔に、今度は仁美の顔が歪んだ。
何を見られて、何を見せつけられているのだろう。
「仲良う出来そうやないか。」
2人を見て直哉は満足そうに笑った。
そう言って直哉は2人を追い出す様に部屋から押し出す。
部屋を出る前に悟がずっと寝たままの仁美を一瞥した。
これは良く無い…。
めちゃくちゃ嫌な気持ちが沸き起こってくる。
直哉が襖を直して何事も無かったかの様にもう一度仁美に覆い被さった。
直哉のキスにもう全然集中出来なかった。
「……直哉さん…私…あれダメ……。」
直哉を突き飛ばして今すぐ2人を追いかけたい位だ。