【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第16章 異榻同夢※
「…僕ならもっと仁美に似合う着物見つけて、もっと仁美を綺麗に着飾れる。」
「……………。」
悟は遥を見もしないで2人が庭から消える事に目を歪ませる。
「……本当に直哉さんが言った通り、彼女が好きなんですね。」
悟の態度に怒るでもなく、悲しむでも無く、確認する様に遥は言った。
その言葉に悟は初めて遥の顔を見た。
何処で仕入れてきた情報なのか、確かに悟の好みであろう美しい女性がそこに居た。
遥は悟と目が合うとニコッと笑った。
仁美に出会って居なかったらこの場で口説いてそうな締め付けられる笑顔だった。
「………………。」
そんな女性を前にしていても、消えた2人が気になってしょうがない。
「…ん……。」
悟達から離れた部屋に着くと、直哉はすぐに仁美にキスをした。
舌を絡めさせて畳に座らせると、そのまま押し倒す様に仁美の体を倒した。
「…は…直哉さん……食事って。」
「ええやんけ、終わったら食べよ。」
仁美の制止を無視して直哉はキスを続ける。
「……悟が気付くよ…。」
そうしたら2人ともコーヒー缶の末路になりかねない。
「あんなええ女前に、こっちに来るアホはおれへんやろ。」
それはそれで腹が立つ。
直哉の唇が仁美の首元に移動する。
ちゃうっと吸い付いて久しぶりの仁美の体に自分の痕を付ける。
「…はぁ…っ…。」
直哉のペースに呑まれそうになった時に、ドカッと襖が蹴破られた。
「「?!」」
勿論蹴破っただろう悟と、その後ろに遥が口元を抑えて2人を見下ろしていた。
「………ここは料亭でホテルじゃねぇよ。」
ギロッと見下ろす悟に背筋が凍った様だ。