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【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第16章 異榻同夢※


自分でも愛じゃ無いと分かっているのに、仁美がそれを受け入れてくれる訳がない。



本当に縛りを解いたなら、こんな感情も無くなるのだろうか。


最初に仁美から回帰の話を聞いた時も、自分が回帰させたと聞いて納得した。

本当に自分が誰かを愛するなんて想像も出来なかったから。

それでも仁美だけは愛なんだと思っていたのに、だんだん執着なのか愛なのかも確信が持てない。

人を愛した事ないから愛なんて分からないんだ。

だから自分の心のままに従って仁美を愛していたらそれは執着心だと自分で自分が信じられない。



だけど初めから縛っていた訳ではないだろう。

少なくとも初めて出会った年だけはそんな縛りも無しに愛し合っていたんじゃないか?

真実の相手では無くて回帰させてしまったかも知れなかったけど、その時の気持ちは純粋に愛だったのではなかったのか。








…………。





ああ、なんで僕は記憶がないのだろうか…。





仁美が20年間縋った様に、自分にも記憶があるなら愛だと言いきれるのに。

今ある自分の記憶は仁美に激しい情欲を抱いた事と。

彼女の魂を縛った事と。

自分は誰かを愛した事なんて無いという事実だけだ。



教えて欲しい。

誰か教えて欲しい。

仁美の記憶のほんのカケラだけでものぞいて見たい。

この気持ちが執着では無いと誰かに言って欲しい。

























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