【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第16章 異榻同夢※
少し前からこの2人がただの同僚では無い事は分かっていた。
そしてこの悟の危うい行動も仁美絡みなんだろうと想像出来る。
硝子はチラッと悟を見て、目隠しをしていても分かるくらい、喰らい付きそうな表情を見て、ささっと2人から離れて行った。
「……………。」
しばらく2人は硝子が離れていくのを黙って見送っていた。
「……こっちに戻って来たの?」
「ええ…目的は達成出来たので…。」
それは回帰の術式を解呪したと言う事だろうか。
悟はグイッと仁美の腕を掴んで袖を捲った。
「……………。」
確かに仁美の腕には模様が無くなって、あの忌まわしい呪いの残穢すら無かった。
悟がチラッと仁美を見ると、仁美の腕が緊張した様にピクッと動いた。
ぱっと悟の手を払うと、仁美はすぐに袖を戻した。
「……これで魂の縛りさえ無ければ元通りです…。」
「……何でこっちに戻って来たんだ?」
縛りに関して悟は答えなかった。
話を逸らされた気がしたけど、仁美はため息を吐いて言った。
「…こっちに仕事があるのと……直哉さんからの伝言です…。」
物凄く嫌そうな顔で仁美は悟に言った。
「五条家に嫁ぐ禪院家のお嬢さんを、五条さんと引き合わせろとの事です。」
「……………。」
そう言えばそんな事言ってたな…。
「……お見合いでもすればいいの?」
「……結納じゃないですか?」
「そんな…見た事も無い女と……。」
「…五条さん好みのとても綺麗な人でしたよ。」
仁美の言葉に悟の目がピクッと動いた。
「……君もそれを望んでるんだね。」