【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第13章 真実の相手※
直哉は仁美の横に座った。
「昨日から呪力が錬られへん。」
直哉は舌打ちをしながら仁美に話した。
この術式にそんな副作用があった事に仁美はびっくりした。
「元々そんな術式ちゃうはずや、もう呪いが変形しとって元の術式が正しゅう機能してへん。」
確かに腕の模様はかなり変形した。
流石禪院家だけあって、すぐに術式を調べたらしい。
「先に言うとく…。」
直哉が仁美の顔にグッと近付いて言った。
「もうこの術式を解呪しても、あんたの命は保証でけへんで。」
直哉の言葉に仁美は一瞬キョトンとした。
思った反応では無かったので直哉は困惑した。
「あ…いえ……多分そうだと思ってたんで……。」
「は?」
これだけ術式が変形していたのだ。
もう真実の愛でも大人しく解呪出来るとは思っていなかった。
この術式は呪いの様なモノだ。
特級クラスの。
術式が具現化して声を出せたなら、今の仁美の状況を高らかに笑っているだろう。
それだけタチが悪い呪いだ。
「……随分と冷静なんやな…。」
面白くない。
動揺も悲しい顔もしないから。
「…20年…この呪いに付き合ってるので…。」
それでも悟が解呪するより、真実の愛が解呪した方がまだ生き残れる希望はあるはずだ。
今は可能性が低くてもそこに縋るしか無い。
「………………。」
直哉は冷静に分析する仁美を黙って見ていた。
随分と悟の隣に居た時より印象が違う。
昨日は悟の横で震えていた癖に。
どうやらこのお嬢さんは、この呪いより五条悟の方が恐ろしい様だ。
(以外に強かで図太い?)
その方が直哉の好みだった。
美人なだけで楽しくない女はつまらない。