【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第13章 真実の相手※
直哉はやっと仁美に触れて彼女を抱き上げた。
悟の顔が歪むのを見て直哉はニヤッと笑った。
何だかんだ言っても直哉に頼るしかないのだから。
「こっちの命も掛かってるんやさかい真面目にやるで。」
本当に唯一の救いは、仁美が直哉の好みの美人と言う事だけだ。
1週間ね……。
まぁ何とかなるでしょう。
「ちなみに僕は仁美落とすのに1日掛からなかったけどね。」
仁美の話によれば、初めての出会いは一目惚れらしい。
(要らへん情報や。)
ああ本当に悟はいちいち煽ってくる。
まるで学生の時の悟と対峙している様だ。
直哉はため息を吐いて、悟に背を向ける。
そのまま部屋を出ようとする直哉に悟は声を掛けた。
「…これは助言だけど……。」
悟の言葉で直哉は面倒くさそうに振り返る。
「その美しい華は猛毒を持っていると思った方がいいよ……下に見てるとあっという間に喰われるよ。」
多分仁美の事だから禪院家で何か企むだろう。
悟には言えない何かを。
(……単純な直哉くんが簡単に仁美に落とされないか心配だ…。)
傑の様に仁美と影でコソコソやる様な人物になったら厄介だ。
「……ご忠告おおきに……。」
そう言って直哉はやっと部屋を出た。
(俺はあんたらみたいに恋だ愛だどうでもええねん。)
さっさと術式解いて自分の術式を取り戻す.
腕の中の女はその為のツールに過ぎない。
取り敢えず今は、死体の様に眠っている女が起きるのを気長に待つしか無い。
直哉は車に乗って目を瞑っている仁美の髪をそっと撫でた。
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