【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第13章 真実の相手※
スッと自分に付けられた術式を悟に見せた。
「この術式おかしいで、調べたけど既に元の術式の形が成ってへん。」
術式の相伝場所に炳を行かせたけど、きっと既に逃げているだろう。
仁美に呪いを掛けた人物は既に悟が殺している様だし。
「…昨日から術式が錬れへん…。」
直哉の顔がぎゅっと歪んだ。
じゃなかったから、こんな面倒くさい痴話喧嘩に顔を突っ込むか。
「そう言う訳で、悟くんの事情なんて考慮している時間あらへんねん。」
さっさと降りかかった術式を解かなければいけない。
仁美を殺すのが1番手っ取り早やいが、術式の縛りと……。
やはり目の前の五条悟が邪魔だ。
直哉が仁美に手を伸ばした。
「……1週間…。」
悟の声に直哉は仁美に向けていた目線を上げた。
ゾクっと全身が悪寒で襲われて、震えたく無いのに勝手に体が震えている。
悟の無表情の顔が真っ直ぐ直哉を見ているだけなのに。
「1週間で術式解呪してね…それ以上は待てそうに無いから…。」
「………はっ……。」
ニッコリ笑って言っているが、頼む方の態度では無い。
直哉は嫌悪感に歪んだ笑みを見せる。
「……直哉くん気を付けてね…。」
悟がスッと仁美の髪を撫でながら直哉を見ないで言った。
「本来なら髪に触れただけで炳部隊が…もし間違ってこの唇に触れたなら直哉くんが…。
彼女の体に触れた瞬間に禪院家が無くなる位に、気軽に触れられない人なんだよ。」
苛々を隠さない直哉の顔を見て悟は続けて言った。
「僕の機嫌を損ねない様に丁寧に扱ってね…。」
悟の要望にため息が出て本気で仁美を突き返したい。