【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第13章 真実の相手※
仁美の目的の最終は魂の縛りの解呪だ。
これだけ煽れば、仁美が直哉を愛してしまっても、悟は絶対に迎えに来てくれるだろう。
そして、甘く幸せな夢を悟に見させて。
百鬼夜行に仁美は傑と元に悟から去る。
傑を今世では死なせない為、自分の縛りを終わらせる為。
悟の愛より大切にしたいモノが出来てしまった。
それを知らしめたら、いくら悟でも呪いを解いてくれるだろう。
仁美は自分の考えを整理すると、ぎゅっと目を瞑る。
今世は20年の記憶は既に無駄なモノだ。
次々に新しい情報が出てきて、一瞬でも乗り遅れればあっという間に死のルートだ。
常に計画を変えて、最善の未来を考えなくてはならない。
悟への愛だけに泣くのはもうこれでお終いだ。
この先は誰を傷付けても、自分が信じたい道を進むしか無い。
後7ヶ月しか無いのだから…。
(………本当の被害者は直哉さんだ…。)
かなり彼を振り回す事になる。
でもごめんなさい。
私は貴方を大切に考える程の余裕が無い。
仁美は目を瞑ると今日初めて会った直哉を思い返す。
自分の要望の為に利用する直哉が、どうか傑の様な存在にならない様に。
術式の解呪を出来るだけの愛をくれればいい。
『俺は美人さんやったら心底愛せるで。』
いや、彼は意外に器用にこなしてくれそうだ。
直哉の言葉を思い出して仁美は複雑な顔をする。
「… 仁美、何考えてる?」
グッと悟に顔を掴まれて仁美は悟の顔を見させられる。
……こっちも気を抜いたら、すぐに背中から刺してきそうだ…。
「……別に…直哉さんを愛せるかなぁって…。」