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【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第13章 真実の相手※


「……私が……。」

仁美がポツリと言った。

ぎゅっと悟を掴む手に力を入れる。

「直哉さんに会う前の夜に、悟と居たいって思ったらおかしい?」

そう腕の中で笑って言った仁美に悟は目を顰めた。

本当にひねくれた性格だ。

まるで子供の様な解釈をする悟が可愛くて笑みが出る。

仁美の気持ちを求めるくせに、変に疑っておかしな方向に進もうとする。

ああ本当に。


ずっとこうして彼の可愛いヤキモチを愛おしく思い、その頭を撫でて過ごすと思っていたんだ。


「……何で笑ってんの?」

「悟が可愛くて…。」

仁美の顔を悟が撫でながら覗き込む。

「……何で泣いてるの?」

仁美の涙を唇で拭いながら悟が聞く。

「……悟が……。」

仁美は悟の首に腕を巻き付けて悟の頬に擦り寄った。

「可愛くて…。」

耳元で仁美の涙声が聞こえた。

あの五条悟が。

五条先生が。

自分の事になるとこんなに幼く、馬鹿みたいに自分だけを求める。


こんなの愛しく思って当たり前だ……。

はぁ…愛しさが溢れてこの気持ちを手放さなければならない現実にため息が出る。


「……僕にいい考えがあるよ。」

「……………そこに誰かの死体が無いなら乗ってもいいよ。」

「……………善処する。」

それはダメなやつだ。

「……悟…。」

仁美が顔を上げると悟の目がフイッと晒された。

悟を戒める仁美の目線から逃れようとしている悟を見て、仁美はフッと笑った。

横に逸れた悟の顔を自分に向ける。

不貞腐れた様な悟の顔に仁美の目尻が下がる。
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