【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第2章 不思議な女※
「何で君から、アイツの残穢がする訳?」
仁美は悟の向かえのテーブルに、腰を下ろして、悟を見上げた。
「……彼とは個人的に付き合っているので…。」
今はまだ、呪術師の仕事しかしていない。
仁美がした事は、個人的に傑にあっただけだ。
呪詛師が利益になる事も、傑の教団に関わる事も何もしていない。
もちろん、百鬼夜行まで、仁美は傑側には付かない。
「…個人的?」
「個人的は個人的です、プライベートの事なので言いたくありません。」
「君と傑が?」
フイッと横を向いた仁美に、悟は近付いて言った。
「あり得ない、君は傑の好みじゃ無い。」
何でそんな事言われないといけないのか、イラッときて仁美は悟を見上げようとした。
その瞬間、悟の手が、仁美の顎を抑えた。
グッと力任せに仁美の顔を上げて、覗き込む様に、悟は顔を近付けた。
「君の顔も、声も、仕草も、好みなのは僕の方だ。」
悟はクイッと目隠しを取ると、あらためて仁美の顔を見た。
傑の残穢さえ無ければ、あの時にすぐに助けに出ただろう。
そしてこの可愛らしい顔を、すぐに口説いて、今頃ずっと仁美の横でこの唇を奪っているだろう。
それ程まで、悟にとって完璧な仁美が、傑の残穢を付けながら現れた。
「そんな君が、傑の残穢を付けて僕の前に現れた。おかしいだろ?」
悟の言葉で、自分が疑われていると気が付いた。
悟に危害を加えたいのでは無い、むしろ危害を食らわない為に、離れたいのだ。
(落ち着け…大丈夫だ…ここを切り抜ければ、もう会う事も無い…。)
仁美は悟の機嫌を損ねない様に、注意深く彼を観察する。