【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第12章 迷走ランデブー※
こんなに皆んなが悟を頼りにしているのに、自分の腕の中に治る事なんて到底出来やしない。
「……悟私は…この時間が回帰を回避しない事を知っている。」
どんなに望んでいても、どんなに愛していてもこの時間は仁美を救わない。
悟は仁美の言葉を聞いて、抱いている腕にギュッと力を入れた。
「…回帰が起きるなら、仁美が僕を好きじゃないからだ。」
悟の言葉に仁美は伏せていた目を開けた。
「何で?傑の真似をしていたから?」
こんなに愛しているのに。
そんなの本当は愛していないと、仁美に言われている様なモノだ。
「……悟…。」
悟の言葉にショックを受けて、怒りが湧いた。
私がどんな気持ちで今回の回帰に臨んだと思っているのだろう。
「15年よ……やっと貴方の愛を諦めて生き延びようと考えられる様になるのに15回回帰したの。」
悟の腕を払って、仁美は悟の顔を見た。
「それでも次こそはと15年、貴方から逃げても結局5年ー」
眉間に皺を寄せて、仁美の綺麗な顔が崩れていくのを、悟はを細めて見ていた。
「貴方を愛し続けて20年よ!」
悟の胸ぐらを掴んで仁美は声を張った。
その仁美の顔に、悟の目が辛そうに歪むのを見て、仁美は悟から目を逸らした。
悟の胸元に自分の頭を置いた。
そんな辛そうな顔をするのはズルい。
傷付けたくは無いのにもう言葉は止まらなかった。
「21年目で、回帰を回避する事を優先するのがそんなに責められなきゃいけない?」
愛していなかったなんて、そんな事簡単に言わないで欲しい。