【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第11章 自暴自棄※
「…… 仁美。」
悟に名前を呼ばれて、仁美の肩がビクッと跳ねた。
悟は体を起こして、仁美の顔を覗き込む。
「…僕は仁美を甘やかし過ぎてるのかな?」
悟の微笑に仁美は気が遠くなりそうだ。
グッと悟の肩を掴んだ。
その手は恐怖で震えている。
「…は…悟……。」
もう降参だ。
これ以上何も言わないで。
仁美の震えている手も、声も無視して、悟は話し続けた。
「もう耐えられない…このまま仁美を連れて行くよ?何処にも仁美が行かないように結界張って仁美を閉じ込める。」
ぎゅっと痛いくらいに、悟は仁美の頭を掴んだ。
「もういいよね?回帰しても。
その代わり新しい事もちゃんとしてあげるから。」
ふと悟の目が優しくなり、仁美を見下ろした。
その表情に息を呑んで、仁美は体が震える。
「仁美、もうピルなんて飲ませないよ?僕と仁美の赤ちゃんをここに作ろうね。」
悟はそっと仁美の子宮をお腹の上から触りながら言った。
回帰前にも聞いた事のない、悟の言葉に仁美は目を顰めた。
「大丈夫、僕分かったから、仁美の真実の愛は僕と仁美の赤ちゃんだよ。」
はぁ。
悟の言葉に仁美は大きく息を吐いた。
もうこれ以上心を折らせないでほしい。
自暴自棄になるにはまだ今世に希望を持っているのだ。
仁美は嬉しそうにキスをしてくる悟に必死で涙を堪えた。
唇が離れて、仁美は悟に弱々しく言った。