【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第11章 自暴自棄※
「悟……お願い…。」
20年間ソレだけは気を付けてきた。
もし悟に加えて……出来てしまった子供を無かった事にされて回帰したら。
そんな事耐えられない。
でも悟にそんな事を気取られたら、真実の相手を諦めて悟から逃げようとしている事がバレる。
悟はジッと目を見て仁美の言葉を待った。
「…傑には…もう絶対に会わないから……。」
懇願する様にぎゅっと悟の胸を掴んだ。
その仁美の顔に、悟は目を細めた。
「……別に…僕はもうソレでもいいんだけど…。」
仁美の真実の相手をボーッと眺めているより、その方が全然良かった。
「お願い…悟…。」
そんな風に懇願されると、自分が仁美を殺す様で胸くそ悪い。
元々術式を刻んだのは呪詛師なのに。
「……勝手に他の男と会わないね?」
悟の言葉に仁美はコクコクッと頷いた。
「……じゃあ…今はいいよ…。」
今?
また覆い被さってきた悟に、仁美は不審な気持ちで目をやる。
「…回帰の前の3ヶ月…それまでに相手が見つからなかったら、その時は仁美の意思は聞かない。」
悟だってただ指を咥えて見ているだけの回帰なんてごめんだ。
仁美は眉間に皺を寄せたが、コクンと頷いた。
「……じゃあ次は待つご褒美貰おうかな…。」
悟は自分のモノをズルッと仁美の中から抜いて、仁美に見せた。
「出来るよね?いつもの様に、さっきみたいなのは無しだよ?」
そうにっこり笑って言う悟に、仁美は笑顔を引き攣らせない様に笑った。
ああ。
心も体も悟に殺される気分だ。
術式の模様が再び動き出す。