【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第11章 自暴自棄※
真希とパンダと棘が一斉に呪具を悟に投げつける。
勿論呪具は無下限によって弾かれる。
「呪具は投げるモノだって教えてませ〜ん。」
一体いくらすると思ってるんだ。
人生で初の失恋に挫折しているのだ。
少し位感傷に浸らせてくれ。
悟は校庭を素直に走っている憂太をチラッと見た。
憂太は凄いね。
自分が里香を呪ったかもしれないと言うのに、その呪いを解呪すると言うのだから。
自分のために里香がずっと縛られているのが可哀想だから。
辛いから。
それが真実の愛だと言うなら、解呪出来ない自分はやはりそうでは無いのだろう。
でも里香と仁美が違うのは、まだ仁美は生きているだろう?
彼女の望みは解呪の先にある自分の死なのに。
ソレが分かっていて、どうして解呪なんて出来るのだろう。
やはりそんな事は建前で、ただ自分が仁美から離れたく無いんだ。
「仁美先生!五条先生に何とか言ってよ!」
真希の声に、窓から悟を見ている仁美に目をやる。
「………五条先生。」
すぐ隣で仁美の声が聞こえる。
それだけで胸が痛くなって、抱きしめたくなる。
「私はカッコいい五条先生が好きです。」
悟の顔を覗き込む様に、仁美が笑って言う。
本当に仁美は僕の扱いが上手い。
流石20年僕と過ごしただけある。
「その右手は駄目です。」
仁美は自分に触れようとしている悟の右手をジトッと見て制した。
僕の動きまで先読み出来るのだから。
「……まだ真実の相手を探してるの?」
「死にたくは無いですからね…。」