【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第9章 五条先生と副担任※
「怖がらないで仁美…。」
仁美の口元が震えている。
「今世は死んで終わって、また次に何処かの世界で生まれ変わっても、魂が繋がっている僕達は絶対に離れる事は無いから。」
そう言って悟は優しい笑顔で仁美に言った。
震えているのは、死への恐怖では無い。
涙が出るのは死ぬからでもない。
「…何の為に、私は…。」
傑に会いに行ったのだろう。
「…?」
仁美がポロポロと涙を流すが、悟にはその涙の意味は分からなかった。
傑に会い、悟が自分を愛する事を止めたかった。
真実の相手が見つからなくても、今世の終わりは死でも構わなかった。
その時に。
仁美の死の時に悟が傷付かずに。
仁美が死んだ後も笑って過ごせているなら、それで良かった。
(……ああ、悟…貴方は……。)
私の最後の希望すら奪い取った。
目を伏せて、床を見た。
涙が止まる事なく落ちていく。
私は死ぬ事も出来ないで、この回帰を繰り返す事しか出来ないのだ。
「……仁美泣かないで…。」
ずっと泣き続ける仁美に、悟の右手がさっきから動こうとしている。
触ったら死ぬと言った、さっきの言葉を気にしている様だ。
「仁美…もう触れていい?」
仁美の涙を拭いたくて仕方がない。
「早く触れていいって言って、僕もう…。」
これ以上我慢出来ない。
泣いている仁美を抱き締めて、自分の腕の中でめちゃくちゃにしたい。
涙が渇くまで、ずっと仁美を犯したい。
悟の手が伸びてきて、仁美の顔に触れようとした。
「…ダメよ…悟。」