【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第9章 五条先生と副担任※
そう言って、自分を睨み付ける仁美に。
悟は左手で彼女の両腕を掴んた。
ダンっと壁に押し付ける様に拘束する。
片手で簡単に腕を上げさせられた。
その屈辱感に悟を見上げると、その顔に目を見開いた。
こんな行動をするから怒ったのかと思ったら。
悟は笑っていた。
嬉しそうに。
「……………。」
悟の笑顔が鳥肌が立つくらい綺麗で。
その場に似つかわしく無い笑顔が不気味だった。
ゴクッと仁美の喉が鳴った。
「……だから、僕が殺してあげてもいいよって。」
悟はそう言って笑ったが、右手は仁美に触れようとはしなかった。
スッと悟の顔が仁美に近付いた。
まだ触れてはこない。
「呪いの事は、もう気が付いたんだよね?」
悟の質問に、仁美はパッと顔を逸らした。
それは『はい』と言う事だろう。
「ごめんね。
僕じゃ無いけど、間違いなく僕がやっただろうから謝っておくね。」
軽い悟の言葉に、仁美はキッと悟を睨み付ける。
仁美が喜ばない事は分かっている。
けど悟は何度同じ場面に遭遇しても、同じ事をやるだろう。
「…仁美、もう一つあるんだけど、怒らないでくれる?」
これ以上何があると言うのだろうか。
悟の口ぶりが余計不安を誘った。
「仁美と僕の魂が繋がってる。」
悟の言葉に一瞬理解出来なくて、思考が止まった。
「…何回回帰しても、僕は仁美を見つけられるし、仁美もまた僕から離れられない。」
もうこれ以上、心拍数を上げないで欲しい。
「魂が繋がってる僕達は…。」
それより先の言葉が聞きたくなくて、涙が出た。
「仁美が死ねば僕も死ぬし、僕が死ねば仁美を死ぬ。」