【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第9章 五条先生と副担任※
憂太を高専の寮に送ると、そのまま悟の部屋に連れまれる。
ドアを閉めると、すぐに悟が仁美の顔を掴んで唇を押し付けてきた。
「はっ…はぁ…仁美…。」
悟が吐息に混じり、仁美の名前を呼んでくる。
何度も確かめる様に、名前を呼び、唇を重ねる。
グッと悟の腕を掴んでも、それ以上の力で顔を押さえ付けられる。
仁美は薄っすら目を開けて、寮の部屋を見る。
悟が仮眠室用に使っている部屋。
回帰前は、ここでこんな事をした事が無い。
仁美が悟から離れようとする。
その衝動が悟を駆り立てる様に仁美に不安をぶつける。
「……仁美…さっき何処に行こうとしたの?」
悟が目隠しを外して仁美を見下ろす。
傑の所か。
それとも七海か?
仁美が縋る相手が自分では無い。
彼女の心の中に自分以外の男が居座っているのが、我慢出来ない。
(もうこのまま監禁して、今世はさっさと回帰させようか。)
全然、悟の言う事を聞いてくれない。
そして次の回帰でまたやり直せばいい。
仁美が悟から逃げるのを諦めて、再び自分の腕の中に戻ってくる様に。
そうして仁美を愛していくほど、仁美がどんどん離れるのが手に取るように分かる。
なのに、それを引き止めるのに、どうしたらいいか分からない。
悟がやっと仁美の唇を離した。
薄っすら目を上げて仁美を見下ろす悟の顔に、仁美の顔がスッと青白くなる。
「…………死にます。」
仁美の低い声に、悟の目が歪んだ。
「それ以上、私に触れるなら、次の瞬間私は死にます。」