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【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第9章 五条先生と副担任※


「……僕に見惚れてる?」

うーん、なんだろう。

今世の悟には基本的に否定したくなる。

顔は好みで気持ちもあるのに。

「…自意識過剰ですね〜。」

仁美は素っ気なく悟から顔を背ける。

仁美が知っている悟なら、こんな時に「うん。」と言って悟に甘える仁美を望むだろう。

悟が望む態度をしていないのに。

そんな仁美を見て、悟はフッと笑ってそれすらも嬉しそうに笑っている。

悟もまた、仁美が演じていた悟に好かれる行動なんてしなくても、どうでもいい様だ。

「…あっ。」

思わず仁美が声を漏らした。

学校を突き破って巨大化している呪霊に、憂太と真希が食べられた。

悟を伺っても、彼が2人を助ける素振りはしない。

「…生徒を信じるのも、また大切な愛だよねぇ。」

仁美は呪術師を育てた事がない。

悟がそう言うならそうなのだと思いながらも、心臓はバクバクしている。

勿論、純粋に憂太や真希が無事でいて欲しい。

だけど、憂太は真実の相手としてまだ確認したい事もある。

そう思ってしまう自分の感情に、仁美はぎゅっと拳を握った。

そんな仁美の心情でさえ、悟には見透かされている気がする。

彼の大切な生徒に対して、こんな不純な気持ちを持っている事すら。

悟は仁美を受け入れてくれる様な、そんな錯覚さえ覚えた。

「…仁美大丈夫だよ。」

仁美の気持ちを見据えて悟がそう言った様に聞こえた。

「僕は、仁美が離れない限り、仁美の味方だよ。」

悟から逃げようとすれば追ってくるのだろう。

目隠しから六眼を出して微笑む仁美を見て。

仁美はそう感じた。
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