【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第9章 五条先生と副担任※
「…そろそろ悟が勘繰ってるだろうなぁ。」
傑は球にした呪霊を手の中で転がしながら呟いた。
「参ったなぁ、こんなに悟を刺激するつもり無かったのに。」
今悟に動かれたら、困る事は分かっていたのに。
傑は自分の腕の中にいる仁美を思い出して目を伏せた。
自分が思っていたより、仁美にハマってしまった様だ。
彼女を一目見て、悟は絶対に仁美を好きになるのは分かっていた。
そんな仁美が、百鬼夜行で悟の目の前に現れたら、少しでも悟の足止めにはなるのでは無いか、そんな打算があった。
ここで一旦引くのが正しいと分かっている。
だけど。
仁美が困った時、困った顔で傑に泣きついてくる。
最近は何も用事が無くても、会いたくて会いに来てくれる。
そんな仁美を思い出せば。
勝手に目尻が下がり、口元が緩んでしまう。
(ダメだと分かっているのに、悟を刺激しても何もいい事は無いのに。)
どうしても、仁美を突き放せそうに無い。
「…困ったなぁ…。」
傑は球をコロコロ転がして遊びながら、目をゆっくりと瞑った。
脳裏にはしっかりと、彼女の笑顔が浮かんでいる。
ー
ーー
ーーー
ーーーー
悟の雑な紹介で教室は一時、折本里香で騒然となった。
あまり空気の良い状態では無い。
チラッと悟を見ても、いつもそうなのだろう。
面白そうに笑顔で居るだけだ。
悟は呪術以外教えない。
専科は補助担任の仁美が教える事になるのだが、仁美の出番はそんなに無さそうだ。
早速呪霊を祓いに、一年生チームが二手に分かれる様だ。
悟が乙骨達に着いて行くと言うので、仁美はパンダ達に着いていこうとした。