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【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第9章 五条先生と副担任※


「私に他の人が触れても、笑って小さなヤキモチを妬くような人でした。」

顔が近付いただけで、あんなに敵意は出さなかった。

「…僕は今、顔も分からないそいつらに同情してるけどね…。」

しかし不思議だ。

取り継ぐ必要のない程、完璧に仁美を騙した自分とはどんな人物だったのだろうか。

「…僕はそんなに穏やかだった?」

気になるじゃないか、仁美が愛した自分がどんな風だったのか。

「……………。」

仁美は悟の言葉に、目を伏せた。

「………傑の笑顔は、貴方によく似てると思ってました。」

仁美の言葉に、悟が振り返った。

でも今の悟を見れば、よく分かる。

穏やかに笑い、静かな時間を大切にする人だと思っていた。

だけれど、本当はこんな風に嫉妬する人なんだと、初めて知った。

「でも分かりました。貴方が傑に似ていた様です。」

わたしが愛したのは、傑によく似た笑顔で笑う、悟だった。

ああ、仁美に好かれようと、彼女が望む穏やかで優しい男になろうと。

僕が作ったのは傑だったのか。

悟は仁美から目を離すと、スッと歩き出した。

傑を思い出して、フッと口元が笑う。

そうだろうな。

傑ほど優しく笑い、その心を隠し通した人間を悟は知らない。

今会った傑が、昔の僕と似てる?

昔の僕に騙されただけあって、仁美は本当にポンコツの様だ。

アイツが昔みたいに笑えているはずが無い。

仁美が可愛いから、リップサービスか?

悟は横に居る仁美をチラッと見下ろした。

傑。

何を仁美にさせようとしている?

お前はもう打算が無ければ、優しく笑えない人間だろ?








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