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【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第7章 異国の一夜※


逃げなくては。

1秒でも早く。

この絶望から。

「…僕が20回仁美を回帰させた?」

目の前の女は自分しか愛した事は無いと?

ああ、それなら。

尚更離れる事が出来ない。

悟はグッと仁美の顔を掴んだ。

仁美が離れると言うなら、魂が分裂するのでは無いかと思う程の心の痛み。

「僕と仁美が離れる理由なんてないじゃ無いか。」

悟はニッコリ笑って仁美を見下ろした。

仁美の叫びに似つかわしく無い、悟の笑顔に、仁美は目眩がした。

「今度は回帰は起こらない。」

21回目のその言葉を聞いて、仁美はソッと目を閉じた。

結局この繰り返しだと、心が諦めかける。

「回帰が嫌なら、僕が仁美を殺してあげるから。」

悟の言葉を聞いて、仁美は目を見開いた。

ー今、悟は何と言ったのだろうか。

アレほど仁美が死ぬ事を拒絶していた悟が今。

仁美を殺すと?

「だから、仁美は安心して、その時まで僕の腕の中にいればいい。」

そう言った悟が、仁美の唇にキスをする。

怖がる事は無い、その時は僕が一緒に逝ってあげるから。

繋がれたれた魂は別々にならない。

悟はそう願って、仁美に縛りを掛ける。

そして20回の回帰の謎が全てわかる。

回帰して離れようとした仁美を縛ったのは自分だ。

悟はとても心が満たされて、仁美の術式の模様を触った。

その瞬間、仁美からの平手打ちが、頬に当たった。

「…………っ。」

悟は黙って、仁美を見た。

涙を溜めて、顔を真っ赤にして怒っている仁美の顔がそこにあった。
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