【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第7章 異国の一夜※
悟は仁美を抱き上げた。
急に抱き上げられて、アルコールで体がふらついた。
仁美は咄嗟に悟の肩を掴んだ。
近付いた仁美の顔に、悟はキスを繰り返す。
「悟っ…本当にっ。」
やめて欲しい。
悟は仁美の悲願を叶えるつもりは無さそうだ。
そのまま店を出ると、部屋に向かう。
もちろん、悟の部屋だろう。
その間も何か言おうとすると、悟の唇が塞いでくる。
仁美は悟に抱きしめられて、対して抵抗が出来ないまま、悟の部屋に入れられる。
「っ…う…。」
壁に押し当てられて、抱き上げられたまま、苦しい位に悟が舌を絡めてくる。
肩を押しても、叩いても、悟はビクともしない。
仁美は薄っすら目を開けて、悟を見た。
夢中になってキスを繰り返す悟を見て、こんなに余裕が無い悟は初めてだった。
散々仁美の唇を貪った後は、ベットに仁美を組み敷いた。
「……はぁ……。」
一旦離れた悟の顔を見上げて、仁美は顔を歪めた。
恍惚な表情で仁美を見下ろして、悟はサングラスを取った。
六眼に映る自分の姿に目眩がした。
涙が薄っすら滲んだ。
何の為に、今世でここまで足掻いてきたのだろうか。
仁美の涙に気が付いても、悟はキスを続けた。
狂った様に降り注ぐキス。
今まで見た事が無い悟の表情に、馬鹿みたいに胸が高鳴った。
(嬉しい、胸が張り裂ける位にー)
傑の残穢を纏い、最上級の拒否をした。
それなのに、こうして結局求めてくる悟を愛おしいと思う、矛盾した気持ち。
仁美は悟の肩を抱くと、涙が流れた。